日航機墜落事故を題材にした「 沈まぬ太陽」が印象に残っています。

まずこの原作を映画化したということに敬意を評したいです。日本航空関係者から相当の嫌がらせを受けたとのことですが、実際にあった事件を後世に残すという意味では非常に貴重な作品です。本作品は上映時間が長く、途中で10分間のインターミッション(休憩時間)がありますが、時間の長さをまるで感じさせない作品でした。

今は亡き宇津井健さんの家族を自分のせいで亡くしたという演技が圧巻でいろいろなことを考えさせられます。また主演の渡辺謙さんの演技は安定感抜群です。社内抗争に破れ、僻地に異動させられ、国内に戻ってきたら事故の遺族対応を迫られる。実際にモデルになっている人がいるとのことですが、日本企業の闇を充分に感じさせられる作品でした。